失敗から何かを学べたかを問う
回答例運送業のドライバーをしていたとき、お客様にお届けしたお荷物の中身が破損してしまい、クレームを戴いたことがありました。「天地無用」のシールを確認せず、箱をあけてしまったため、中身が飛び出して割れてしまったのです。 私は責任はお客様にあるという説明を上司に報告しましたが、最終的にお客様に謝罪し、代替え品を会社で用意することになりました。
しかし、あとで破損した箱をみて驚きました。「天地無用」のシールが一枚だけで、しかも剥がれて確認しにくくなっていたのです。これではお客様も確認しようがないでしょう。その後、私は箱に「こわれもの」「天地無用」「生もの」のシールを貼るときは、複数貼るように指示しています。シールをけちってお客様の大切なお荷物を壊すことがあってはならないと考えているからです。
その経験と実行が上層部での会議にあがり、今ではシールは複数添付が義務になっています。
回答例のポイント
学んだ事に繋がる失敗例を話すこの質問は、「失敗をどのように乗り越え、プラスに転じてきたか」を問うものです。自分のスキルアップや経験アップに繋がる失敗例を話すことが大切です。
「わすれものを良くしてしまった」「会議時間に遅れて、取引先の人を待たせて起こらせてしまった」等という、社会人としてのマナーの範疇になるような失敗談を持ち込んではいけません。
「失敗はありません」という回答はタブー
失敗を話すとイメージダウンになるのを恐れ、失敗はなかったと回答する人が意外に多いもの。これは良くありません。「大きなミスに繋がるような重大な仕事を任せられなかった」と思われる可能性があるからです。
大事なのはミスをしなかったかどうかではなく、ミスをどう前向きに昇華したか、できるかという事なのです。
そういった経験から、企業は応募者が精神的にタフな人物であるか、緊急対応能力があるかを判断するのです。